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【第15回】自然治癒力を増す呼吸



呼吸は生命の根源といえます。人間は生まれてから、学ばなくても自然にできるものですが、普段は意識しない呼吸を意識的に行うことによって自然治癒力を高めることができるのです。今回は呼吸についてお伝えします。


1.呼吸と心の関係


呼吸は、寝ている間でも止まることがないことからわかるように、無意識的に行われています。 一方、自ら息を止めたり、深くしたりすることができる意識的なものでもあります。

つまり、呼吸は自分の意思で動かすことができる体性神経と、自分の意思とは、無関係に体の機能をコントロールしている自律神経との両方の支配を受けています。

そのため、呼吸を整えることによって自律神経のバランスを整え、心身をコントロールすることができるのです。 正しい呼吸法を身につけておけば、普段から腹式呼吸が出来るようになり、心身が安定して常にリラックスできます。

人は、心配事があると呼吸が沈んで浅くなり、怒ると呼吸が荒くなります。 驚いたときには吸う息に力が入り、のんびりしているときには吐く息が長くなり、筋肉もゆるみます。 これは、感情と呼吸が一体となっていることがわかります。 感情が乱れても、深く長い呼吸をすることによって自律神経に働きかけ、感情も静まっていきます。 また、気功、座禅、ヨーガ、エアロビクスなども、心を重視した呼吸法を取り入れ、自然治癒力を強めています。

 

2.呼吸の仕組み


空気中の酸素を取り入れ、炭酸ガスを排出する過程を呼吸といいます。2種類の呼吸があります。

吸気の仕組み

3.正しい呼吸法


正しい呼吸法は腹式呼吸です。腹式呼吸は少ないエネルギーで効率の良い呼吸ができるので、気管支炎、ぜんそくなどで肺の機能が低下している人に最適といわれています。
また、普通に呼吸をしているときには、吸った空気の7割しか吐き出されていませんが、腹式呼吸では、ゆっくり深く呼吸することによって全部の空気を吐き出せます。また、足や脚から心臓へ帰ってくる血液の流れを多くし、全身の循環を良くします。

腹式呼吸
・主として横隔膜の運動によって行われる
・男性に多くみられる
・交感神経が働く
・末梢血管が収縮
・心拍数が増加
・血圧が上昇
・α波の量が小さい
胸式呼吸
・主として肋間筋の働きによって行われる
・女性に多くみられる
・普通はこの両方を併用した呼吸を行っている
・副交感神経が働く
・末梢血管が拡張
・心拍数が減少
・血圧が下降
・α波の量が大きい

正しい呼吸法

正しい呼吸法 腹式呼吸の仕方
①
お腹に力を入れてゆっくりと深く引っ込めて 息を十分に吐き出し、2秒間息を止めます。
②
お腹の力を抜きます。
自然に空気が入ってきてお腹がふくらみます。
③
そのままゆっくり 鼻から空気を吸い続け、胸が十分に広がるまで空気が入ったら、ゆっくり3つ数えながら 息を止めます。
④
ゆっくりと空気を口から吐き出します。
⑤
吐き切るとお腹に少し力が入り、前かがみの状態になるので そこで2秒間静止してからお腹の力を抜き、背筋を伸ばして 自然に空気を入れます。

正しい呼吸法 腹式呼吸

出典:日本成人病予防協会

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